

佐賀県唐津市で手漉き和紙を手がける紙漉思考室さんの和紙を使い、パネルに仕立てた「キリトリ」。繊維一本一本が絡み合う和紙ならではの豊かな表情と色の交じり合いは、見ていて様々なイメージをかきたててくれます。
こちらは淡い色が重なり合った春のような雰囲気の一枚。ぼんやりと浮かぶ赤と黄のやわらかな色合いは抽象的でもあり、部屋の一角にほどよいアクセントをもたらしてくれます。
使用しているのはベンガラ。ベンガラというと、なんとなく赤の印象が強いと思いますが、現在は調合と焼成温度の違いによって様々な色を出せるそうです。優しく自然な色合いの天然染料と和紙の繊維が合わさって奥行きのある景色を見せてくれます。
*4枚目は、サイズ感の参考に掲載しています。
・ご使用のパソコンや携帯電話によって、色の見え方に違いがある場合がございます。あらかじめご理解下さい。
・撮影は自然光の下行っております。
作り手の前田崇治さんは土佐和紙に魅せられて、大学卒業後に高知で和紙づくりを学んだのち独立。現在は唐津市七山に工房を構え、手漉きによる和紙作りをされています。「技術はいつも表現のとなりに」という言葉どおり、建築家やデザイナーなど多方面からの依頼に応えるべく、日々 紙と向き合い研鑚をつまれています。
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